一昨日、稽古に久しぶりに参加した二人の剣士の成長に目を見張りました。一人は高校3年生、もう一人は大学3年生で、二人とも小学1年生から剣道を始めました。剣友会などに足繁く通ってくるのは普通小学生時代までで、中学で部活に入ると、そちらで十分稽古もするので、籍だけ置いて、来なくなる場合が殆どです。二人ともそうでしたが、年賀状は毎年欠かさずくれて礼を失することの無い子達でした。
地稽古(試合形式で技を磨く稽古と言ったら良いでしょうか)になって、『お願いします』とかかってくる二人と竹刀を交えて、成長した姿に感慨深いものがありました。あんなに小さかった子供達が、身の丈でも私を追い越し、剣道の切れ味でもこちらがタジタジとなるほどでした。それもそのはずで、高校3年生のS君は、県内有数の公立進学校で剣道を続け、コロナで大きな大会は中止になったものの、県大会でブロック優勝(今年はコロナでこれ以上先の試合はありませんでした)した剣道部のレギュラーですし、大学3年生のW君も国立大学で剣道部に入部しながら学業も大学院に行くことを既に決めている、文武両道の二人なのです。
稽古を終えてから、挨拶に来た二人の精悍な姿は眩しいほどでした。何より、各指導者の話しを素直に聞く謙虚な姿を嬉しく思いました。子供達の成長を間近に見ることができるのが、指導していての楽しみでもあります。
今、基本組と呼ばれる初心者クラスで、小学3年生と幼稚園の年長さん二人の指導を任されていますが、指導が一方的にならないよう、会話のキャッチボールをしながら稽古を進めています。武道の精神が、二人の人生に少しでも益となって働くことを願いながら。。。